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2016年3月5日土曜日

【信濃雑感】 北朝鮮を巡る各国の動向(主に弾道ミサイル発射以降、2016.2.7~3.4)


重要と思われる出来事(抜粋)

・北は航空燃料備蓄
【北朝鮮情勢】制裁に身構える北 航空機燃料を3カ月分備蓄か 過去に“苦い経験”、数十日間、空軍機飛べず更新

・南はクネクネ大統領がビビる
「北朝鮮が要人・脱北者の毒殺や拉致計画」 韓国情報機関が分析 サイバーテロ能力増強を指示か 米韓演習、最大規模に 産経ニュース、更新
【桜井紀雄が見る劇場型半島】朴槿恵大統領が恐れおののく金正恩氏の暗殺・テロ指令 北工作員が狙うターゲットは誰なのか? その手口は?更新

・韓国国会、テロ防止法案可決
韓国国会、北朝鮮などを対象としたテロ防止法案可決 産経ニュース、更新

・南北の舌戦そのものはいつものこと

・韓国、THAAD配備に関してなんと中国に抗議

中国駐韓大使「中韓関係は一瞬のうちに破壊されうる」 THAADの韓国配備を牽制

・中国メディア、対北朝鮮の論調が変化
【日々是世界】「北は悪しき隣人」…中国世論にも変化の兆し 米NYT紙は「オバマ大統領の戦略的忍耐政策は失敗だった」とも更新
【対北制裁】「必要な代償だ」 国連安保理採択で中国国営メディアも速報 産経ニュース、







・国連安保理、北朝鮮制裁決議採択
北朝鮮制裁決議、全会一致で採択 国連安保理 朝日新聞デジタル、2016年3月3日01時45分

国連安保理に北朝鮮制裁案提出、「過去20年間で最も強力」と米大使更新

・韓国のTHAAD政策転換後、米国から一旦、保留にされていた協議開始
【北ミサイル発射】韓国が米と高高度防衛ミサイル配備を協議へ 朴政権が政策転換 中国は「自国の監視目的」と反発 中韓関係に影更新
THAADの韓国配備 公式協議開始を一転否定=米国防総省 聯合ニュース、2016/02/18 15:19
米韓、THAAD実務協議を開始

・米国、在韓米軍への戦術核再配備に反対
【北ミサイル発射】在韓米軍の戦術核再配備に米反対 核実験直後「B2戦略爆撃機に限定」 韓国紙 産経ニュース、更新





信濃の考察

・北朝鮮、航空燃料備蓄
…開戦間近という仮説も成り立つ
…単に国防上の必須要件だからという仮説も成り立つ

・国連安保理決議採択(北朝鮮への航空機・ロケット燃料の輸出禁止を含む)
…北朝鮮は座して死を待つのか? という疑問も浮かぶ

・韓国が焦っていることは北朝鮮の危うさの暗示
…北朝鮮によるテロへの警戒、テロ防止法案可決
…THAAD政策転換
…THAAD配備に関して中国に抗議
…THAAD配備は米国に一旦、協議保留にされたが2016.3.4協議開始

・自衛隊が中韓朝と歩調を合わせるかのように準備を整えている


・米国は、韓国を本気になって防衛するつもりはない
…米国、在韓米軍への戦術核再配備に反対



 多数の国、要人が絡むことですので、どうなるかなんて分かりません。米韓による「斬首作戦」発動も可能性としてはあり得ますし、北朝鮮側の動きもあり得ます。
 ちなみに、北朝鮮は「一般会社員に軍服出勤指示」、「核弾頭の実戦配備指示」など、国内引き締め目的とも威嚇目的ともとれる動きをしています。
 とりあえずは、国内の安保法制施行に関する報道を見守る必要がありそうですね。政権中枢で何かしらの事前情報を「得れば」、それに間に合わせるように安保法制の施行を早める、というのが順当な考え方かと思います。ただし、事前情報がなければこの動きはできません。
 もちろん、南北+中国でプロレスに終わる可能性もあります。
 結論は今までと同じですが、粛々と自衛の備えを進めるしかありません。





北朝鮮を巡る各国の動向(詳細) 主に弾道ミサイル発射以降(2016.2.7~3.4)



・2016.1.6、北朝鮮、核実験・4回目(自称「水爆」実験)

・2016.2.7、北朝鮮、弾道ミサイル発射(自称「人工衛星打ち上げ」)
【北ミサイル発射】北朝鮮が長距離弾道ミサイルを発射 発射期間変更初日に強行 核実験に続く挑発更新
【北ミサイル発射】金第1書記が現地で視察

・2016.2.10、日本、対北朝鮮独自制裁を発表
【北朝鮮制裁】政府が決定した日本独自制裁措置





・2016.2.11、北朝鮮、開城工業団地(南北共同運営)から韓国人追放
【北ミサイル発射】北朝鮮、開城工団から韓国人追放 資産凍結などを宣告 韓国の制裁措置に反発

・2016.2.12、北朝鮮、拉致問題特別調査委員会解体
【北ミサイル発射】北朝鮮、拉致問題の特別調査委員会解体を発表 重大局面も日本政府「織り込み済み」 産経ニュース、更新

・2016.2.15、中国紙、北朝鮮に対し「悪しき隣人」(中国共産党機関紙・人民日報系の環球時報)
【日々是世界】「北は悪しき隣人」…中国世論にも変化の兆し 米NYT紙は「オバマ大統領の戦略的忍耐政策は失敗だった」とも更新

・2016.2.18、韓国・国家情報院(情報機関)、北朝鮮・金正恩による「対韓テロ指示」情報
「北朝鮮が要人・脱北者の毒殺や拉致計画」 韓国情報機関が分析 サイバーテロ能力増強を指示か 米韓演習、最大規模に 産経ニュース、更新

・2016.2.18、米国、対北朝鮮独自制裁に大統領署名
米、北朝鮮制裁を大幅強化 オバマ大統領が法案署名 第三国も対象、中国標的 産経ニュース、更新
【北朝鮮情勢】対北独自制裁法が成立、オバマ米大統領が署名 産経ニュース、

・2016.2.19、日本、対北朝鮮独自制裁を閣議決定
対北独自制裁を正式決定 米韓と圧力で足並み 産経ニュース、更新

・2016.2.20、北朝鮮、砲撃訓練か
北朝鮮が黄海で砲撃訓練か 韓国領の島で避難準備も更新

・2016.2.20、北朝鮮、「米国の敵視政策の度合いが限界を超えている」と非難
…米国の目的は北朝鮮の体制を崩壊させることにあるとし「絶対に看過できない」と主張
【北ミサイル発射】「限界超えている」と米制裁強化法を非難 核開発進めると北朝鮮更新

・2016.2.21、北朝鮮紙、韓国・朴槿恵大統領への罵詈雑言(朝鮮労働党機関紙・労働新聞)
【北朝鮮情勢】「破倫の悪女」「ぼけた老女」-北朝鮮が朴槿恵大統領を〝総攻撃〟 品性を疑うその罵詈雑言とは… 産経ニュース、2016.2.28 08:00更新

・2016.2.22、韓国・朴槿恵大統領、大統領府内の会議で強調
…「この先、北のまた別の挑発に徹底して備えなければ。金正恩が『韓国に対するテロの能力を結集せよ』と指示したことでも分かるように、北のテロから国民の安全を守ることに格別に留意する必要がある」
【桜井紀雄が見る劇場型半島】朴槿恵大統領が恐れおののく金正恩氏の暗殺・テロ指令 北工作員が狙うターゲットは誰なのか? その手口は?更新

・2016.2.23、北朝鮮、重大声明
…米韓の動きを「わが最高首脳部を狙った『斬首作戦』を通じ体制崩壊を実現しようとするものだ」と非難。さらに「先制作戦」の「第1次攻撃対象」に韓国大統領府と政府機関を、「第2次攻撃対象」にアジア太平洋地域の米軍基地と米本土を挙げた。
南北の軍同士が挑発舌戦 北朝鮮「韓国・米本土を攻撃する」 韓国「報復で、骨の髄まで後悔させる」更新

※斬首作戦
【朝鮮半島情勢】金第1書記「斬首作戦」、韓国軍幹部が暗殺に言及 演習終了後も圧力維持 産経ニュース、2015.8.28 19:21更新

・2016.2.24、韓国、THAAD配備に関して中国に抗議

中国駐韓大使「中韓関係は一瞬のうちに破壊されうる」 THAADの韓国配備を牽制

・2016.2.25、北朝鮮・韓国向け宣伝サイト、韓国・国家情報院の「対韓テロ指示」情報(2016.2.18)に反論
…「ありもしない謀略的な詭弁(きべん)を捏造(ねつぞう)している」
【桜井紀雄が見る劇場型半島】朴槿恵大統領が恐れおののく金正恩氏の暗殺・テロ指令 北工作員が狙うターゲットは誰なのか? その手口は?更新

・2016.2.26、韓国軍消息筋、韓国軍は北朝鮮が航空燃料を3か月分備蓄と推定
















・2016.3.2、国連安保理、北朝鮮制裁決議採択
北朝鮮制裁決議、全会一致で採択 国連安保理 朝日新聞デジタル、2016年3月3日01時45分
【対北制裁】「必要な代償だ」 国連安保理採択で中国国営メディアも速報 産経ニュース、

国連安保理に北朝鮮制裁案提出、「過去20年間で最も強力」と米大使更新

・2016.3.2、韓国国会、テロ防止法案可決(北朝鮮など対象)
韓国国会、北朝鮮などを対象としたテロ防止法案可決 産経ニュース、更新

・2016.3.2、北朝鮮、軍服出勤指示
北朝鮮、一般会社員に軍服姿での出勤を指示…戦闘準備態勢突入か 2016年3月2日10時17分配信 (C)WoW!Korea

・2016.3.3、北朝鮮、短距離ミサイルまたはロケット弾発射
北朝鮮が制裁反発でミサイル発射か、日本海に向け数発 韓国は7日から米韓軍事演習 産経ニュース、2016.3.3 11:35更新
【対北制裁】ミサイルは6発発射 国連制裁決議の直後 北朝鮮 産経ニュース、2016.3.3 12:49

・2016.3.4、北朝鮮、金正恩「核弾頭、実戦配備指示」報道
【対北制裁】「核弾頭、実戦配備せよ」と金正恩氏、安保理制裁決議と米韓演習に反発 産経ニュース、2016.3.4 15:06更新
…発言日時は不明、2016.3.3発言の可能性が高いとのこと

・2016.3.4、米韓、THAAD配備・実務協議開始
米韓、THAAD実務協議を開始

※THAAD配備協議は米国から一旦、保留にされていた
【北ミサイル発射】韓国が米と高高度防衛ミサイル配備を協議へ 朴政権が政策転換 中国は「自国の監視目的」と反発 中韓関係に影更新
THAADの韓国配備 公式協議開始を一転否定=米国防総省 聯合ニュース、2016/02/18 15:19



・(予定)2016.3.7~2016.4末、米韓合同訓練(上陸訓練含む)
米韓、最大規模上陸訓練へ 佐世保母港の強襲揚陸艦も参加 月内にも、北朝鮮へ圧力

・重要参考情報
【北ミサイル発射】在韓米軍の戦術核再配備に米反対 核実験直後「B2戦略爆撃機に限定」 韓国紙 産経ニュース、更新





以下、添付資料

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添付資料一覧

北朝鮮制裁決議、全会一致で採択 国連安保理
朝日新聞デジタル、2016年3月3日01時45分
北制裁包囲網 分かれる周辺国の反応 追い詰めるのを避けたい中国 「事実上の禁輸だ」と評価する韓国更新
【桜井紀雄が見る劇場型半島】朴槿恵大統領が恐れおののく金正恩氏の暗殺・テロ指令 北工作員が狙うターゲットは誰なのか? その手口は?更新



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北朝鮮制裁決議、全会一致で採択 国連安保理
朝日新聞デジタル、2016年3月3日01時45分
ニューヨーク=金成隆一
 北朝鮮による4度目の核実験と事実上の長距離弾道ミサイル発射を受け、国連安全保障理事会は2日午前(日本時間3日未明)、北朝鮮に対する制裁を強化する決議を全会一致で採択した。北朝鮮産鉱物の輸入禁止などが新たに盛られ、北朝鮮に出入りする貨物の検査や金融制裁を強化し、モノ・カネ・ヒトの流れを大幅に制限する内容。核・ミサイル開発に打撃を与える意図がより強まった。
 決議を主導した米国は1日の採択を目指したが、常任理事国ロシアの要請で1日延期された。また、決議の内容も当初の案から部分的に修正が加えられた。
 採択された決議では、新規制裁の「北朝鮮への航空燃料の輸出禁止」について、「北朝鮮の民間機への国外での燃料販売と供給は認める」とする例外規定が追加された。さらに、新たに渡航禁止や資産凍結の制裁対象となるリストから、ロシア駐在の北朝鮮国籍の人物が削除された。北朝鮮とロシアの鉱業系の貿易を担っていたとみられる。追加される個人は当初案の17人から16人に減った。ロシアのチュルキン国連大使は記者団に「彼はロシアにいない。それが問題だった」と語った。
 このほか決議では、北朝鮮からの金やチタニウムなどの輸入禁止▽違法行為に関与する北朝鮮外交官の追放の義務化▽北朝鮮の原子力工業省や国家宇宙開発局など12団体と16個人の制裁対象リストへの追加▽ぜいたく品リストへの高級時計や2千ドル(22万8千円相当)以上のスノーモービルの追加などが盛り込まれた。
 理事国からは「前例のない厳しさの制裁」(米国のパワー国連大使)との評価が相次ぐが、今後は加盟国の決議履行が課題になる。国連関係者からも、大量の貨物が往来する港での検査がどこまで徹底されるのか、そもそも検査要員は足りているのかなどの課題が指摘されている。
 日本の吉川元偉・国連大使は、採択後、「制裁は履行されて初めて効果を発揮する。採択は目的でなく、今日は始まりに過ぎない。今こそ私たちは決議に盛り込まれた措置を完全履行しなければならない」と演説し、加盟国に決議をしっかりと履行するよう求めた。
 決議を受けて北朝鮮が強く反発するのは必至で、関係国は警戒を強めている。
(ニューヨーク=金成隆一)

■国連安全保障理事会の対北朝鮮制裁決議の骨子
・北朝鮮への航空燃料(ロケット燃料含む)の輸出禁止(例外あり)
・北朝鮮からの石炭や鉱物資源の輸入禁止(例外あり)
・北朝鮮に出入りする貨物の検査の強化
・安保理決議違反が疑われる全船舶の寄港禁止
・金融制裁を強化
・渡航禁止や資産凍結の対象となる個人、組織を倍増

〈国連安全保障理事会の制裁決議〉 安保理の決議に基づく制裁は、国際法違反をやめさせるための手段。非軍事的な措置を定めた国連憲章第7章に基づき、加盟国に対して法的拘束力がある。以前は、アパルトヘイトを理由にした南アフリカへの制裁など限定的な事例しかなかったが、1990年代から大幅に増加。クウェートに侵攻したイラク、民族浄化を理由とした旧ユーゴスラビア連邦、大量殺害などの暴力を理由とした内戦下のルワンダ、ウラン濃縮などの核開発を理由としたイランなどの事例がある。北朝鮮には、2006年の最初の核実験以降、これまで計4本の決議で制裁が科され、今回が5本目となる。





北制裁包囲網 分かれる周辺国の反応 追い詰めるのを避けたい中国 「事実上の禁輸だ」と評価する韓国 産経ニュース、2016.2.27 11:15更新

 米国が国連安全保障理事会に提出した北朝鮮制裁決議案は、北朝鮮を出入りする全貨物の検査の義務化や北朝鮮産の石炭などの輸入禁止など、過去最も厳しい措置を盛り込んでいる。 (中略)

●韓国は評価

(中略) 同決議案の特徴は国連加盟国に対し、自国の空港や港などを通る北朝鮮がらみの全貨物の検査を義務づけた点だ。従来は禁輸物資を積載した疑いのある船舶が検査対象だった。
 また、航空機・ロケット燃料の北朝鮮への輸出を禁止した。北朝鮮の軍用機の運用やミサイル発射に影響を与えるとみられている。
 石炭や鉄鉱石などの北朝鮮産鉱物資源の輸入禁止も初めての措置だ。特に石炭は北朝鮮の対中輸出額(昨年)の4割を超える。「北朝鮮の外貨収入に相当な支障を来す」(韓国統一省)と見込まれている。

●中国「核に限定すべき」

(中略) 中国は決議案に盛り込まれた北朝鮮からの石炭輸入を、3月から停止する方針とされる。しかし、洪報道官は「制裁は明確な方向性を備えるべきで、北朝鮮の正常な国民生活に影響を与えるべきではない」と主張。制裁の目的が核開発の抑止に限定されるべきとの考えを示した。
 中国の国際情報紙、環球時報(信濃注:中国共産党機関紙である人民日報系)は26日付の社説で「友好関係にある中国が北朝鮮の核開発を尊重すべきだと願っているならば、現実的ではない」と警告した。核の矛先がいつ自国に向かわないともかぎらないという疑念が、中国にはある。核開発の抑止という面では今回、中国は「本気」だ。
 ただ中国としては、北朝鮮を追い詰めることも避けたい。社説は「北朝鮮は自己反省が必要だ」と迫る一方、「米国、韓国、日本は、中国が彼らの主導権に従うと期待すべきではない」とし、経済や体制の崩壊を思い描く日米韓との距離を強調した。
 洪報道官は「中国は一貫して安保理決議を履行し、国際的責務を引き受けてきた」と訴えたが、中国はこれまで、結局は北朝鮮に手を差し伸べてきた。強い制裁で「本気」を装いながら、北朝鮮に態度の変化を促す意図がうかがえる。

●ロシアは慎重

(中略) 今回の決議案には北朝鮮産の鉱物資源の輸入を禁止する項目が盛り込まれている。ロシアは2014年、北朝鮮の鉄道網整備を請け負う代わりに同国の鉱物資源を獲得する権限を得たとされており、それが決議案に対するロシア側の姿勢を慎重にさせている可能性もありそうだ。
(ソウル 藤本欣也、北京 川越一、モスクワ 黒川信雄)





【桜井紀雄が見る劇場型半島】朴槿恵大統領が恐れおののく金正恩氏の暗殺・テロ指令 北工作員が狙うターゲットは誰なのか? その手口は?  産経ニュース、2016.2.27 11:00更新

 北朝鮮が「先制攻撃」も辞さず、最初の標的は「青瓦台(韓国大統領府)だ」と挑発のトーンを高めるなか、韓国政府は、北朝鮮によるテロや暗殺の警戒レベルを引き上げている。金正恩(キム・ジョンウン)第1書記が「テロ能力を結集せよ」と工作機関に指示したとの情報をキャッチしたからだ。 (中略)

朴大統領自ら「金正恩」と呼び捨て 脅迫文に《全員処断する》

 「この先、北のまた別の挑発に徹底して備えなければ。金正恩が『韓国に対するテロの能力を結集せよ』と指示したことでも分かるように、北のテロから国民の安全を守ることに格別に留意する必要がある」
 韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領は2月22日、大統領府内の会議でこう強調した。発言は、大統領自ら金第1書記を「金正恩」と呼び捨てにしたことでも注目された。
 「金正恩」の指示とは、韓国の情報機関、国家情報院が政府・与党会議で明らかにしたもので、「金第1書記の指示があり、北朝鮮の工作機関、偵察総局がテロを準備している」とされることを指している。
 国情院は、政府機関や北朝鮮に批判的なメディア、金融機関へのサイバー攻撃のほか、地下鉄やショッピングモールなど、大勢が集まる施設へのテロの脅威に言及。さらには、反北活動家や脱北者、政府関係者に対して「毒劇物で攻撃を加えたり、中国などに拉致したりする」可能性があるとも報告した。 (中略)

北は「捏造」主張、韓国人利用の暗殺計画も「成功なら大金を手に」

(中略) 国情院の「テロ準備」情報に対して、北朝鮮は25日になって、韓国向け宣伝サイトで「ありもしない謀略的な詭弁(きべん)を捏造(ねつぞう)している」と反論した。朴政権が「荒唐無稽なテロ説」を流して、国情院のテロ捜査権限を強める法制化につなげようとしているとの主張だ。
 しかし、ここ数年でも、実際に摘発された北朝鮮工作員らによる暗殺未遂事件が複数ある。
 北朝鮮工作員の指示で、亡命した元朝鮮労働党書記の黄長ヨプ(ファン・ジャンヨプ)氏の暗殺を計画していたとして、昨年5月には、韓国人3人が起訴された。
(中略)
 金日成(イルソン)主席と金総書記の2代にわたって政権中枢にいながら亡命した黄氏は、北朝鮮が最大の暗殺ターゲットとする人物といえた。09~10年には、黄氏殺害を目的に脱北者になりすまして韓国入りした別の北朝鮮工作員3人も摘発されている。
 色仕掛けで韓国軍内部に浸透し、08年に摘発された北朝鮮の女スパイ、元正花(ウォン・ジョンファ)元工作員も黄氏の動向を探っていたことが判明している。

ペン・懐中電灯型毒銃の威力は…10ミリグラムで即死

 暗殺に使う「秘密道具」が押収されたケースもあった。狙われたのは、朴相学代表だった。
 検察の調べでは、韓国とモンゴルを行き来していた脱北者の男を、偵察総局関係者が「北の収容所にいる家族が平壌で暮らせるようにしてやる」と懐柔。まずは、黄氏の側近として一緒に韓国亡命した金徳弘(ドクホン)氏の暗殺を命じた。だが、徳弘氏の身辺警護が厳重だったため、ターゲットが朴代表に変更された。 (中略)
 これまで具体的な暗殺計画に上った人物は、黄氏を筆頭に、北朝鮮からの亡命者が多い。 (中略)

最大の標的は「秘密」握る亡命批判者 ドイツ人暗殺指令も

 黄氏や金徳弘氏、李韓永氏ら金政権中枢の秘密を握り、それを積極的に公表することで金政権を批判してきた人物が、最大の標的にされてきたことが分かる。朴相学代表や姜哲煥氏も韓国で広く知られた金政権に対する批判者だ。
 「裏切り者には死を!」という金政権の断固たる意志を表しているのだろう。半面、脱北者による情報流出と、批判ビラの散布に象徴される不都合な情報の流入に対し、手段を選んではいられないほどの焦りを募らせている実態もうかがわせる。
 一方で、脱北者に限らず、中朝国境地域で、キリスト教の布教と脱北者支援に取り組んできた韓国人宣教師らの不審死も相次ぎ伝えられている。毒針で襲われた後、不審な交通事故死を遂げたり、毒殺の症状を示したりし、北朝鮮工作員の関与が強く疑われている。 (中略)
 正恩政権に批判的な記事を度々書いている記者にも、編集幹部や取材相手から「北朝鮮に狙われる心配はないのか」と半ば冗談、半ば本気で忠告されることがある。
 正恩政権は、米韓が北朝鮮最高首脳部をターゲットにしているとされる「斬首作戦」に対して、ヒステリックに反応し、重大声明」と称して、韓国大統領府などへの先制攻撃まで警告している。そんな自らに対する「暗殺」におびえる政権に、「知りすぎ」でもない記事の一つひとつに目くじらを立てている余裕などないことだけは確かだろう。(外信部記者)





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改訂履歴
※2016.3.5、新規作成

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