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2016年3月31日木曜日

【信濃雑感】 朝鮮戦争再開時の注目点、釜山(済州島との比較)


 余命ブログで釜山の戦略的価値が紹介されました。「米国は釜山港には戦略価値を認めていない。逆に負担になると考えている」とのことです。その理由の一つとして、釜山市内の古里原発、釜山近くの月城原発などを挙げています。
 本稿では、原発以外の理由も含めて、釜山の戦略的価値について考察してみました。



余命ブログ、2016年3月31日記事、「549 巷間アラカルト⑬」
 そして米国が朝鮮戦争不介入を示唆している一番大きな理由が、予想される北朝鮮の軍事作戦である。誰もが予想していながら誰も語らない作戦とは何だろう。
 先般の米韓軍事演習において、はじめて米国空母が釜山港に入った。これは韓国の強い要請によるものだ。米国は釜山港には戦略価値を認めていない。逆負担になると考えている。北朝鮮の進行シナリオを考えればその理由がわかる。
 38度線の正面突破の可能性は低い。第一次攻撃はソウルの破壊で政権中枢はほぼ完全に崩壊する。逃げるしか能のない民族であるから戦線は一瞬にして崩壊するだろう。あとは時間の問題で北朝鮮軍がどこまで南進できるかで集結のかたちが決まる。
 この侵攻作戦におけるもう一つの作戦が北朝鮮潜水艦部隊による原発破壊攻撃である。北朝鮮の保有する小型潜水艦はこの海岸沿いにある原発へのゲリラ攻撃には最適の武器である。
 Wikipediaを覗いてみると以下のような記述がある。

 韓国の原子力発電所は4ヶ所と比較的少ないが、それぞれが4基以上の原子炉を持つ。一ヶ所で複数の炉を運用することにより、メンテナンスの効率化・コストの低減が図れる反面、送電効率は落ちる。これらの選択と集中により周辺住民への対策費の手厚い配分と総額の抑制の両立を実現し、設備利用率は現在93.4%を達成し、日本の約三分の一の価格で消費者への電力供給を実現している。
古里   機張郡  釜山広域市
ハヌル (旧蔚珍)蔚珍郡 慶尚北道
月城   慶州市  慶尚北道
ハンビッ(旧霊光)霊光郡 全羅南道

 半島西部のハンビッ(旧霊光)は別として東部の古里、ハヌル、月城は無防備の標的だ。この原発が破壊され放射能汚染されれば韓国南部は全滅する。単に破壊されただけでも古里原発がアウトとなると釜山は機能不全となる。米軍が逃げるわけだ。



釜山の戦略的価値

結論

・釜山は済州島よりも戦略的価値が低いと考える
・釜山を死守するよりも、済州島を死守する方が良いと考える
・済州島の死守と対馬駐留部隊の増強により、対馬海峡を防衛できる可能性が高い
・朝鮮戦争再開時、日米は釜山を捨てる可能性が高い

※対馬海峡の重要性
【信濃雑感】 朝鮮戦争再開時の注目点、済州島



釜山と済州島の比較

※信濃による考察

 
済州島(基準)
釜山
地形海(天然の堀)に
囲まれている
地続き
攻撃側上陸用舟艇で上陸作戦の上、
地上を進撃して占領する必要あり
原理的には陸上戦力だけでも
進撃・占領が可能
原発なし釜山市内の古里原発が
攻撃対象になり易い
原発なし釜山に近い月城原発が
攻撃対象になり易い
原発なし原発攻撃した場合でも、
地域汚染は朝鮮半島の一部
(ただし被害は日本にも及ぶ)
防衛側主に海空戦力陸海空全ての戦力
相当規模の陸上戦力が必須
来援までの数日
持ち堪える規模
同左
日米の退役兵器
売却で利益
同左
原発なし原発防衛には陸上戦力の他、
海上戦力も必須
原発なし原発攻撃された場合、
地域汚染で撤退せざるを得ない
原発なし原発攻撃された場合、
被害が日本にも及ぶことを考えると
日米は初めから釜山を捨てる
可能性が高い
その他済州島は軍事的要衝
対馬海峡防衛のために、日米は
済州島を死守する可能性が高い
日米が釜山を捨てた場合、
対馬海峡防衛のために、
対馬駐留部隊の増強が必要になる
可能性あり





以下、添付資料

wikipedia-対馬 >> 外交問題 >> 防衛問題
日本側の防衛体制
 対馬には陸上自衛隊対馬警備隊、海上自衛隊対馬防備隊、および航空自衛隊第19警戒隊が置かれているが、超党派の議員連盟日本の領土を守るため行動する議員連盟と自民党の真・保守政策研究会が2008年12月に現地で行った調査では、必要な艦船・航空機の欠如、少数の要員(全体で700人)、実弾の供給不足に起因する隊員の訓練不足が指摘され、防衛機能を果たすには不十分な状況にあることが明らかにされている[64]。また、現地における自衛隊の国防意識が希薄になっている現状も指摘され、防衛上の新法作成が必要との提言がなされている[64][39]。

wikipedia-対馬防備隊(海上自衛隊) >> 概要
 対馬防備隊は佐世保地方隊の隷下[2]にあり、対馬の竹敷に本部をおき、壱岐、上対馬、下対馬の3か所にある警備所[2][3](各警備所長は3等海佐)において、レーダー等を用い[4]、対馬近海・対馬海峡を航行する艦船の監視を行っている[5]。
 対馬は、対馬水道の中ほどにあり、朝鮮半島と日本、東シナ海と日本海を結ぶ交通の要衝であるため、旧陸軍でも対馬要塞を設置していた[4]。上対馬警備所及び下対馬警備所は対馬要塞跡地の一部に立地しており、防備隊本部は旧海軍の要港部跡地にある[4]。1998年時点の隊員数は約240名[3]。

wikipedia-対馬警備隊(陸上自衛隊) >> 概要
 現在の対馬警備隊は、普通科中隊1個を基幹とする小規模な部隊であるが、有事には応援部隊を受けてこれを指揮するために全国の離島警備隊でも類を見ない特別な扱いがなされている。すなわち、対馬警備隊は第4師団長直轄の独立部隊であり、指揮官は連隊長クラスの1等陸佐が充てられているなど、連隊格の扱いとされている。
 また、同隊は相浦駐屯地の西部方面普通科連隊と同様、レンジャー資格者の割合を高めており、レンジャーだけで一個の小隊を編成できる人数と見積もられる。これは、敵のゲリラコマンドが対馬に潜入してきた場合には、森林地帯において掃討する必要があるためである。また、敵が対馬警備隊の対処能力を上回る着上陸侵攻を行なう場合には、森林地帯に転進して抵抗を続けるためでもある。



釜山広域市の位置
韓国略図
釜山広域市:朝鮮半島南東端の茶色部
済州島:略図最下部の島
図の引用元:wikipedia-釜山広域市

釜山広域市の地図
釜山広域市略図
図の引用元:wikipedia-釜山広域市


済州島地形図
島の中心には漢拏山がある。
図の引用元:wikipedia-済州島 >> 地理・気候

古里原発は釜山広域市内
図の引用元:wikipedia-韓国の原子力発電所



wikipedia-韓国の原子力発電所 >> 原子炉の概要
 韓国の原子力発電所は4ヶ所と比較的少ないが、それぞれが4基以上の原子炉を持つ。一ヶ所で複数の炉を運用することにより、メンテナンスの効率化・コストの低減が図れる反面、送電効率は落ちる。これらの選択と集中により周辺住民への対策費の手厚い配分と総額の抑制の両立を実現し、設備利用率は現在93.4%を達成し、日本の約三分の一の価格で消費者への電力供給を実現している。





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改訂履歴
なし

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