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2016年4月4日月曜日

【信濃雑感】 朝鮮戦争再開時の注目点、北朝鮮・羅津港


朝鮮戦争が再開された場合、どのような展開になるのか非常に気になるところです。
本稿では、朝鮮戦争再開時の注目点の一つ、北朝鮮の羅津港について考察してみます。

・結論
…露は羅津港の支配権を中国から取り上げる可能性がある
…露にとって、羅津の支配権を中国に握られることは、対中戦略の弱点になり得る
…露が支配権を持ち、経済的側面を考慮して中国に又貸しということもあり得る

・羅津の支配権を中国が大きく握った場合
…現状ではあり得ないが、いざ中露関係が緊張すれば中国による軍事拠点化はあり得る
…羅津に近いウラジオストク、ウラジオ艦隊が中国に狙われやすくなる
…軍事拠点化を外交カードとして、中国が露に揺さぶりをかけてくる可能性がある



参考記事
日米中露韓朝の思惑(妄想です)
代表的な?有事シナリオ(妄想です)





羅津港(らじんこう)とは

 中朝露国境の北朝鮮側の街、羅先(らそん)特別市の羅津(らじん)区域にある国際港。現在は3埠頭があり、5埠頭に拡大中。

rajinkou.gif
羅津港の位置
図の引用元:
北朝鮮の羅津港を租借した中国が新潟の土地を狙う理由/最悪のチャイナリスク=中国民事訴訟法231条、憂国の夜明け様、2012-04-03記事
(分かりやすくするため図を移動、内容は変更なし、2016.4.4、20:00)



北朝鮮の極限値2015
2005年9月…中国が北朝鮮の羅津港、先鋒特区を50年租借
【羅津港先鋒特区50年租借の要点】
・羅津港を含む先鋒特区は極東軍事の戦略的拠点
・中国はこれまで手にしたことのない日本海への直接の出口を得た
・この約定は北朝鮮は中国の「植民地」状態であることを意味する

・中国は北朝鮮のホワイトナイトではないことがわかった
・2005年の約定は金正日が先軍政治を推進するきっかけとなる
(引用以上)



「北羅津港、ロシアには50年使用権、中国には10年延長」
中央日報日本語版、2010年03月09日08時29分
 1973年にソ連の支援を受けて建設された羅津港は年間400万トン(84年基準)の貨物処理能力を備え、現在5埠頭に拡大されているという。
  李副書記は「北朝鮮が羅津港3号埠頭を50年間使用できる権利をすでにロシアに提供した」とし「(98年に)中国に提供した1号埠頭の使用権を10年間延長するために協議中」と述べた。
 李副書記は「羅津港は1-5号まで5埠頭で構成されており、1号埠頭は3号埠頭より大きい」とし「中国側は使用用途に合わせるため1号埠頭の設備拡張作業を始めている。工事が終わりしだい物流輸送が始まるだろう」と説明した。
(引用以上)





羅津の戦略的重要性

中国にとって

・埠頭は海軍艦船(水上艦、潜水艦)の拠点になり得る
・中国が建設予定の飛行場は航空戦力(戦闘機、爆撃機等)の拠点になり得る
・中国が建設予定の鉄道は陸上戦力(歩兵、砲兵、戦車等)の輸送路・補給路になり得る
・ミサイル拠点にもなり得る

中国 北朝鮮へのコメ支援の見返りに日本海沿岸の港を確保
NEWSポストセブン、2012.03.02 16:00記事
 韓国の聯合ニュースは二月十五日、中国が羅津の四~六号埠頭の建設権と五〇年間の租借権を取得したことに加えて、投資規模は三〇億ドル(二三五六億円)だと報じた。
 この記事は、中国が北朝鮮と東北三省(遼寧、吉林、黒龍江)と羅津を擁する羅先地域の共同発展に向けた羅先特区基盤施設建設契約を、金正日総書記死去の前後に結んでいたと報じている。契約は2020年までに第一段階として羅津港に七万トン規模の四号埠頭旅客機と貨物機の離着陸が可能な飛行場、吉林省図們と羅先を結ぶ鉄道を建設するという内容だ。
(引用以上)
(分かりやすくするため引用文を移動、内容は変更なし、2016.4.4、20:00)



中国にとって対日戦略拠点になり得る

・羅津から日本の大部分がほぼ等距離(北海道から九州まで)

・海軍艦船の拠点となった場合
…日本海側の近海から原潜で核攻撃できる
…中華空母の停泊地になり得る

・航空戦力の拠点となった場合
…戦闘機の護衛付きで爆撃機を飛ばし、日本の大部分を狙える

・ミサイル拠点となった場合
…比較的安価な近距離用ミサイルを大量生産し、大量配備して日本の大部分を狙える

rajin_c.jpg
羅津港の戦略的重要性
図の引用元:
北朝鮮の羅津港を租借した中国が新潟の土地を狙う理由/最悪のチャイナリスク=中国民事訴訟法231条、憂国の夜明け様、2012-04-03記事
(分かりやすくするため図を移動、内容は変更なし、2016.4.4、20:00)

当館管轄区域概要(生活案内)、在ウラジオストク日本国総領事館
ナホトカ市概要(信濃注:ナホトカはウラジオの東にある港町、羅津はウラジオの西)
1.概観 >> (1)位置
(ロ)東京からの直線距離は約1,000km、函館とは約420km、ウラジオストクからは180kmである。
(引用以上)
(分かりやすくするため引用文を移動、内容は変更なし、2016.4.4、20:00)



中国にとって対露戦略拠点になり得る

・現状ではあり得ないが、いざ中露関係が緊張すれば中国による軍事拠点化はあり得る
…羅津の支配権を得るだけで露に対する牽制になる
…平時は港湾整備と空港整備をしておくだけで良い
…軍事拠点化を外交カードとして、露に揺さぶりをかけられる

・海軍艦船の拠点となった場合
…露・ウラジオ艦隊へのあからさまな牽制になる
…戦えば露に負けるだろうが、損害は与えられる

・航空戦力の拠点となった場合
…戦闘機の護衛付きで露・ウラジオ艦隊を爆撃できる
…近距離のため、奇襲された場合、露は迎撃できない可能性がある

・陸上戦力の拠点となった場合
…(中国内の琿春をふくめて)僅かに進軍するだけでミサイルより安価な長距離砲(榴弾砲)でウラジオストク、ウラジオ艦隊を狙える
…日露戦争で、日本陸軍が二十八糎榴弾砲(にじゅうはちせんちりゅうだんほう)を使って、二〇三高地から露の旅順艦隊に観測射撃を行ったのに近い構図
wikipedia-203高地

琿春周辺港湾分布

周辺の港湾までの距離(単位:km)
琿春通商口からポシェト港ザルビノ港ウラジオストク港ナホトカ港東方港
4271170340350
圏河通商口から先鋒港羅津港清津港  
3648127  
琿春からロシアや北朝鮮の港を経て
韓国の釜山港へは750km、日本の新潟港へは850km。 

図表の引用元:
中国吉林省延辺朝鮮族自治州 琿春へようこそ!、中国吉林省琿春市人民政府
ttp://www.searchnavi.com/~hp/hunchun/gate2.htm
※琿春(こんしゅん)
(分かりやすくするため図表を移動、内容は変更なし、2016.4.4、20:00)



当館管轄区域概要(生活案内)、在ウラジオストク日本国総領事館
ナホトカ市概要
1.概観 >> (1)位置
(ロ)東京からの直線距離は約1,000km、函館とは約420km、ウラジオストクからは180kmである。
(引用以上)
(分かりやすくするため引用文を移動、内容は変更なし、2016.4.4、20:00)



露にとって対中戦略の弱点になり得る

・羅津の支配権確保は重要であろう
…中国に支配権を与えないために

・羅津の支配権を中国が大きく握った場合
…現状ではあり得ないが、いざ中露関係が緊張すれば中国による軍事拠点化はあり得る
…羅津に近いウラジオストク、ウラジオ艦隊が中国に狙われやすくなる
…軍事拠点化を外交カードとして、中国が揺さぶりをかけてくる可能性がある

・中国が現在持っている羅津港の支配権は、できれば取り上げてしまいたいだろう
…露が支配権を持ち、経済的側面を考慮して中国に又貸しということもあり得る

・羅津の支配権を中国から取り上げる方法
…租借権売買、利権交換、接収、他

・手順の一例
…1.朝鮮戦争前から北朝鮮を支援、それに対して現在、中国は北朝鮮離れが目立つ
…2.朝鮮戦争でも北朝鮮を支援
…3.北朝鮮主導で朝鮮半島統一
…4.北朝鮮を支援したにも拘らず、朝鮮半島は中国の属国と認める
…5.その見返りに羅津港の支配権を中国から取り上げる

※北朝鮮主導で朝鮮半島統一後、金正恩政権がそのまま続くか倒されるかは別の話







北朝鮮制裁決議、全会一致で採択 国連安保理
朝日新聞デジタル、2016年3月3日01時45分







以下、添付資料

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添付資料一覧

wikipedia-羅津港
wikipedia-羅津港 >> 概要
wikipedia-羅先特別市
wikipedia-羅先特別市 >> 地理
wikipedia-豆満江
wikipedia-豆満江 >> 概説
wikipedia-羅先特別市
wikipedia-羅先特別市 >> 国際貿易拠点として >> 中国・ロシアへの羅津港使用権付与
wikipedia-羅先特別市 >> 交通 >> 鉄道

中国吉林省延辺朝鮮族自治州 琿春へようこそ!、中国吉林省琿春市人民政府
ttp://www.searchnavi.com/~hp/hunchun/gate2.htm

余命ブログ、2014年2月19日記事「中国、韓国ここ10年(時系列検証)」
※余命3年時事日記さんのバックアップ様 http://kotoage.net/yomei/kc.cgi?140219001

「北羅津港、ロシアには50年使用権、中国には10年延長」
中央日報日本語版、2010年03月09日08時29分

wikipedia-迫撃砲
wikipedia-迫撃砲 >> 代表的な迫撃砲の主要諸元
wikipedia-榴弾砲
wikipedia-榴弾砲 >> 歴史
wikipedia-カノン砲
wikipedia-口径 >> 砲



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

wikipedia-羅津港
 羅津港(ラジンこう)は、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)北東部(朝鮮半島北東部)羅先特別市に位置する港である。

wikipedia-羅津港 >> 概要
 羅先特別市の羅津区域にあり、3つの埠頭を有する。
 第1埠頭は中国から羅津港を経由して中国の上海、寧波等に石炭を輸送する国内運輸を行うために中国の企業が上屋を賃貸している。北朝鮮の船舶も接岸する。
 第2埠頭は羅津港と韓国・釜山広域市の釜山港とを結ぶコンテナ航路のために使われていたが、朝鮮半島の南北経済関係の悪化により2012年10月現在、運航が行われていない。
 第3埠頭はバラ積み用の埠頭であるが、ロシアと北朝鮮の間の契約により、ロシアが使用権を獲得し、ロシアから中国や日本、韓国への輸送ルートとして使われる予定である。2012年よりロシアが第3埠頭の先端側半分の改修工事を行っている。



wikipedia-羅先特別市
 羅先特別市(ラソンとくべつし)は朝鮮民主主義人民共和国北東部に位置する特別市。韓国では「ナソン」と発音する。羅先はかつて羅津・先鋒(旧称・雄基)と並称されていた2つの地域からなる。海外資本に開かれた特区「羅先経済貿易地帯」を擁する。

wikipedia-羅先特別市 >> 地理
 日本海に面する港湾都市。市域の東北では豆満江が日本海に注ぐ豆満江デルタ地帯となっている。豆満江(中国名:図們江)の対岸は中華人民共和国吉林省延辺朝鮮族自治州東端の琿春市、ロシア連邦沿海地方のハサンである。
 羅津港は昔から天然の良港であり、毎年夏には多数の中国人が観光に訪れる。Rason North Korea.png



wikipedia-豆満江
 豆満江(トゥマンガン、日本語:とうまんこう)は、中朝国境の白頭山(中国名:長白山)に源を発し、中華人民共和国(中国)、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)、ロシアの国境地帯を東へ流れ日本海に注ぐ全長約500kmの国際河川である。
 豆満江は朝鮮語での呼称で、韓国、北朝鮮に於いての違いはない。
豆満江

wikipedia-豆満江 >> 概説
 豆満江は中国と北朝鮮を分ける国境線となっており、北岸は中国吉林省延辺朝鮮族自治州、南岸は北朝鮮咸鏡北道である。北朝鮮を脱出する難民(脱北者)が越境する地帯として知られ、朝鮮人民軍の厳重な監視下に置かれている。豆満江河口付近で中国領は途絶え、ロシア領ハサンとなるが、中国とロシアの国境は1997年に画定した。
 朝鮮半島の日本統治時代には、日本軍とソ連軍が衝突した張鼓峰事件(1938年)の舞台ともなった。
 国連開発計画(UNDP)の主導で豆満江開発計画が進められており、中国は豆満江下流の琿春市を国境開放都市に指定して琿春辺境経済合作区とし、北朝鮮は羅津・先鋒(現・羅先特別市)を自由経済貿易地帯(経済特区)に指定して開発を進めている。
 豆満江河口付近の北朝鮮側には北朝鮮の鉄道とロシアのシベリア鉄道を繋ぐ「豆満江駅」がある。かつては、両国間の鉄道は軌間が異なるため、ここで旅客列車では台車の交換、貨物列車では荷の積み替えが行われたが、四線軌条が施条され、直通運転が可能になっている。



wikipedia-羅先特別市
 羅先特別市(ラソンとくべつし)は朝鮮民主主義人民共和国北東部に位置する特別市。韓国では「ナソン」と発音する。羅先はかつて羅津・先鋒(旧称・雄基)と並称されていた2つの地域からなる。海外資本に開かれた特区「羅先経済貿易地帯」を擁する。

wikipedia-羅先特別市 >> 国際貿易拠点として >> 中国・ロシアへの羅津港使用権付与
 現在は中華人民共和国へ60年間に渡る租借権が付与されているとの情報もある[8]。中華人民共和国が羅津港の使用権を北朝鮮より獲得している[9]。中国は国際貿易港としての利用できるよう、物流ターミナル開発を進めていた。また2010年の報道では、北朝鮮はロシアにも50年の使用権を付与したとされる[10]。
 2010年12月、中国による羅津港の利用が開始された。吉林省延辺朝鮮族自治州琿春市で採掘した石炭を、羅津港から日本海を経由して上海への輸送が初めてのものとなった[11]。以前は陸路を経て渤海沿岸に出てから黄海を経るルートしかなく、高い輸送コストがネックとなっていた[11]。
 2011年、中国軍が進駐したとの報道が一部でなされた[5][4]。
 2013年12月12日、北朝鮮の金正恩政権は張成沢を死刑に処した。朝鮮中央通信によると、朝鮮民主主義人民共和国国家安全保衛部の特別軍事裁判では張の罪状の一つとして「羅先経済貿易地帯の土地を50年の期限で外国に売ってしまう売国行為」を挙げ、羅先特別市の租借は張の意向であり、なおかつ「売国」であるとの認識を示した[12]。

wikipedia-羅先特別市 >> 交通 >> 鉄道
 また、羅先 - 洪儀(咸北線経由) - ロシアのハサン(洪儀線経由)という経路でロシアに鉄道が通じており、2009年から北朝鮮とロシアの合資で改修されていて、広軌と標準軌の四線軌条の路線が2012年10月に開通する予定である[13][14][15]。



中国吉林省延辺朝鮮族自治州 琿春へようこそ!、中国吉林省琿春市人民政府
ttp://www.searchnavi.com/~hp/hunchun/gate2.htm

琿春周辺港湾分布

周辺の港湾までの距離(単位:km)
琿春通商口からポシェト港ザルビノ港ウラジオストク港ナホトカ港東方港
4271170340350
圏河通商口から先鋒港羅津港清津港  
3648127  
琿春からロシアや北朝鮮の港を経て
韓国の釜山港へは750km、日本の新潟港へは850km。 

 羅津港は、北朝鮮羅津-先鋒市昌平洞にあり、一つの天然の避難港であり、深水港であり、不凍港でもあります。 1万トンクラス以上の大型貨物船が停泊可能です。羅津港には現在三つの埠頭があり、同時に1万トンクラス の船舶13隻を停泊させることが出来ます。港の貨物の年間可能取扱量は400万トンであり、主要な輸出入貨物としては 化学肥料、木材、石炭、海産物、鋼材のコンテナである。
 先鋒港は、北朝鮮羅津-先鋒市官谷洞にあり、一つの油港であり、石油専用停泊地と石油製品埠頭があります。 石油専用停泊地は現在、3236mの送油パイプと浮標施設があり、25万トンクラスの石油タンカーを停泊させることが出来ます。
(引用以上)



余命ブログ、2014年2月19日記事「中国、韓国ここ10年(時系列検証)」
※余命3年時事日記さんのバックアップ様 http://kotoage.net/yomei/kc.cgi?140219001
.....資料①
中国、戦略的拠点の使用権を50年間にわたり確保
 いま金総書記は事実上、北朝鮮の国土を中国に切り売りしているのである。
 東北アジア資料センター代表の花房征夫氏の研究報告によれば、金正日政権は2005年9月には朝鮮半島最北端の不凍港、羅津港の50年間の租借権を中国に渡した。この港は1932年に日本が満州国と日本本土を結ぶ最短交易港として開港したもので、戦略的に非常に重要な意味を持つ。65年には旧ソ連が同港を租借してベトナム戦争の軍事物資の輸送拠点とした。
 その戦略的拠点の使用権を中国は50年間の長期にわたって確保したのだ。しかも使用形態は、中国が北朝鮮の国土を借り上げ、そこで中国が行政権を執行するというもので、紛れも無い租借である。帝国主義と植民地主義を現代に蘇らせた、まさに現代の植民地なのである。
 中国は中国国内から羅津港に通ずる幹線道路の拡幅工事を行う約束でその道路の使用権も得た。周辺一帯の開発も広く行われ、中国資本と中国企業の進出が相ついで予定されている。羅津港の租借により、中国はこれまで手にしたことのない日本海への直接の出口を、はじめて得たことになる。
 これで日本は、日本海への中国の本格的進出と戦略的活用という厄介な問題に直面せざるを得なくなった。中国は必ず、日本海を中国の物流、貿易のために利用するであろうし、それは日本海が中国の内海になりかねない危険性を示唆するものだ。  さらに、これまでの中国の日本に対する振る舞いをみれば、東シナ海も日本海も、本来は中国の海だという主張につながっていくことを私たちは覚悟し、その危機に備えなければならない。
 北朝鮮が中国に渡しているものは他にも数多くある。北朝鮮最大の鉄鉱山、茂山鉱山の独占的採掘権も中国が手に入れた。中朝国境周辺地域には、北朝鮮の未開発の地下資源が眠る鉱山が散在する。北東アジア最大の銅山である恵山青年銅鉱山にも、満浦亜鉛鉱山や、会寧の金鉱山にも中国の資本が投入された。
 花房論文によると、これらの地下資源鉱山は、中朝国境近くにあるため、中国が自力で電力を持ち込むことが可能で、物流も容易だという。

信濃注:
以上、「中国軍、50年間の租借権をもつ羅津港に進駐、言語空間+備忘録、2011-01-28記事」の一部分で、「櫻井よしこ 『異形の大国 中国』 ( p.152 )」よりの引用部分。
 部分は信濃による追加引用部分。
(信濃注、以上)

信濃注:
以下、「中国 北朝鮮へのコメ支援の見返りに日本海沿岸の港を確保、NEWSポストセブン、2012.03.02 16:00記事」よりの引用部分。余命ブログ記載の出典「言語空間+備忘録より」には該当文章なし(該当文章が削除された可能性もあるが)。
(信濃注、以上)

 『メルマガNEWSポストセブン』では、ビートたけし、櫻井よしこ、森永卓郎、勝谷誠彦、吉田豪、山田美保子など、様々な分野の論客が『今週のオピニオン』と題して、毎号書き下ろしの時事批評を寄稿する。3月2日に配信された5号では、櫻井よしこが登場。これから4回にわたって、「櫻井よしこの今週のオピニオン」を全文公開する。
* * *
 日本の運命を決する最大の課題は、中国と正しい関係を結べるか否かの一点に尽きる。即ち、中国の脅威に正しく対処出来るか否かである。
 中国は全方位で影響力を強め、広げているが、二月上旬に明らかになった北朝鮮への接近はとりわけ巧みである。北朝鮮事情に詳しい人物の情報によると、  中国は北朝鮮に百万トンのコメ支援を約束し、2月10日までに届けたという。そして見返りに、北朝鮮の日本海側の最北の港、羅津に新たな埠頭を建設し始め、租借する契約も結んだという。
 韓国の聯合ニュースは二月十五日、中国が羅津の四~六号埠頭の建設権と五〇年間の租借権を取得したことに加えて、投資規模は三〇億ドル(二三五六億円)だと報じた。
 この記事は、中国が北朝鮮と東北三省(遼寧、吉林、黒龍江)と羅津を擁する羅先地域の共同発展に向けた羅先特区基盤施設建設契約を、金正日総書記死去の前後に結んでいたと報じている。  契約は2020年までに第一段階として羅津港に七万トン規模の四号埠頭旅客機と貨物機の離着陸が可能な飛行場、吉林省図們と羅先を結ぶ鉄道を建設するという内容だ。
 日本の「朝日新聞」は2月17日、中国は、コメに加えて重油50万トンの支援も約束した旨、報じた。
 羅津港は一九三〇年代初期に日本が作った港である。そこに中国はすでに〇五年に手を延ばし、同港の埠頭を六〇年間、租借した。  租借は普通の賃貸ではない。租借権を得た国は、その土地、港、建物などを主権に基づいて活用出来る。中国は羅津の埠頭で統治権を行使出来るのであり、事実上、羅津港はこれから少なくとも半世紀の間、中国領同様に、中国によって活用されるという意味だ。
 2005年時点で中国は史上初めて日本海への直接アクセスを手に入れたのであり、そのアクセスはさらに強化されつつある。眼前で進行中の事実は日本にとって、このうえなく深刻な脅威であるが、日本政府も私たち国民もこうしたことを明確に認識しているだろうか。
 中国のコメ百万トン支援は、金正恩体制の下で北朝鮮がさらに中国側に吸引されつつあることを示している。  羅津港で中国が新たに得る三つの埠頭の租借権は、日本海への中国進出が拡大していることを示している。さらにいえば、羅津港を出てすぐ目の前にある佐渡島と新潟の双方に中国がより深く踏み込み、地歩を固めつつあるということだ。

信濃注:
中国 北朝鮮へのコメ支援の見返りに日本海沿岸の港を確保、NEWSポストセブン、2012.03.02 16:00記事」よりの引用部分、以上。
 部分は信濃による追加引用部分。
(信濃注、以上)

言語空間+備忘録より http://bit.ly/GTKXMg
余命ブログ、2014年2月19日記事「中国、韓国ここ10年(時系列検証)」、引用以上)



「北羅津港、ロシアには50年使用権、中国には10年延長」
中央日報日本語版、2010年03月09日08時29分
 北朝鮮が咸鏡北道(ハムギョンブクド)羅津(ナジン)港をロシアと中国にすでに開放したという主張が提起された。ロシアには50年の使用権を提供し、中国とは従来結んだ使用権の契約期間(10年)を10年延長するための協議が進行中だという。
 全国人民代表大会(全人代)に出席中の吉林省延辺朝鮮族自治州の李龍煕党委員会副書記は8日のインタビューでこのように明らかにした。
 1973年にソ連の支援を受けて建設された羅津港は年間400万トン(84年基準)の貨物処理能力を備え、現在5埠頭に拡大されているという。
  李副書記は「北朝鮮が羅津港3号埠頭を50年間使用できる権利をすでにロシアに提供した」とし「(98年に)中国に提供した1号埠頭の使用権を10年間延長するために協議中」と述べた。
 李副書記は「羅津港は1-5号まで5埠頭で構成されており、1号埠頭は3号埠頭より大きい」とし「中国側は使用用途に合わせるため1号埠頭の設備拡張作業を始めている。工事が終わりしだい物流輸送が始まるだろう」と説明した。
 中国は吉林省で生産された石炭資源を羅津港から韓国の東海(トンヘ)を経て、中国南部だけでなく日本などにも輸出することを望むと、李副書記は伝えた。ロシアもサハリンとシベリア産原油を羅津港から周辺市場に輸出することを希望しているという。
(引用以上)



wikipedia-迫撃砲
 少人数で運用でき操作も比較的簡便なため、砲兵ではなく歩兵の装備であることが一般的で、最前線の戦闘部隊にとっては数少ない間接照準による直協支援火器の一つである。(中略)
 多くは砲口装填式(前装式)のため閉鎖機も不要であり、同口径[脚注 3]の榴弾砲と比べ極めて軽量・コンパクトである。小中口径迫撃砲は分解して担いででも携行でき、120mmクラスの重迫撃砲も小型車輌で牽引できるなど可搬性に優れる。
 低い命中精度や短い射程といった短所もあるが、軽量で、大きな破壊力をもち、速射性に優れ、安価で生産性に優れるなど、多くの長所を有している。そのため、かつて師団砲兵の標準的な装備の一つであった105-122mmクラスの榴弾砲が近年では120mm迫撃砲に更新されつつあり、このことも本砲の有用性を示している。

120mm迫撃砲M120で砲撃する米兵(「イラクの自由」作戦)
wikipedia-M120 120mm 迫撃砲
…口径120mm、重量144.7kg(砲本体)、要員5名、射程7240m(7.24km)



wikipedia-迫撃砲 >> 代表的な迫撃砲の主要諸元
現在の代表的な重迫撃砲、MO120RT
口径120mm、重量582kg、要員6名、射程8135m(約8.1km)、砲身長2080mm(2.08m)

普通科教導連隊保有の120mm迫撃砲RT
※図の引用元:wikipedia-120mm迫撃砲 RT



wikipedia-榴弾砲
 榴弾砲(りゅうだんぽう、りゅうだんほう)は、 火砲(大砲)の一種。基本の定義は同口径のカノン砲(加農砲・カノン・加農)に比べて砲口直径(口径)に対する砲身長(口径長)が短く、低初速・短射程であるが軽量でコンパクト、高仰角の射撃を主用する(定義)。しかしながら、概ね冷戦後の現代は火砲の進化(榴弾砲の長砲身化)による砲種の統廃合(榴弾砲の統一)により、榴弾砲とカノン砲の区別は無くなっている。

牽引中のFH70(155mmりゅう弾砲)。

自走中のM109 155mm自走榴弾砲
エンジンや操縦系統が最低限備わっており、小銃弾や砲弾の小破片程度を防ぐ軽装甲と弾庫、自動給弾装置や通信装置や航法装置が備わっているものが多い。

wikipedia-榴弾砲 >> 歴史
 20世紀後半以降、「長砲身の榴弾砲:加農榴弾砲(Gun-howitzer / Howitzer-gun)」や、(長砲身の榴弾砲を搭載する)自走榴弾砲(詳細)の出現により、(カノン砲は野砲と共に榴弾砲に統合された形で)榴弾砲とカノン砲の区別は事実上なくなっている。これら現用の榴弾砲や自走榴弾砲の射程はほぼ20,000mから30,000m(20km~30km)、最大で40,000m超程度(40km超程度)であり、一般的な155mm / 152mm榴弾砲の口径長は39、45、あるいは52口径である。これは第二次大戦当時の分類に従えばカノン砲ということになるが、それだけ砲や砲弾が強力になったといえる。
 21世紀現在、BM-27・BM-30やMLRSを筆頭とする自走ロケット砲の台頭、および対砲兵レーダーが発達した今日においても、火砲(榴弾砲・自走榴弾砲)は各国陸軍の主要戦力の1つである。



wikipedia-カノン砲
 カノン砲(カノンほう、加農砲)およびカノン(加農)は、火砲(大砲)の一種。定義は同口径の榴弾砲に比べて砲口直径(口径)に対する砲身長(口径長)が長く、高初速・長射程であるが重量とサイズは大きく、やや低仰角の射撃を主用する。しかしながら、概ね冷戦後の現代は火砲の進化(榴弾砲の長砲身化)による砲種の統廃合(榴弾砲の統一)により、榴弾砲とカノン砲の区別は無くなっている。



wikipedia-口径 >> 砲
 砲においては、銃と同様に砲身内径(bore diameter)、すなわち発射される砲弾の直径を示す言葉として用いられる口径と、砲身の長さを示す単位の短縮形である口径の二つの意味で用いられている。砲身の長さは口径長という語で表すのが正式 (中略)
 すなわち砲身長の実測値を口径の値で割ったものを口径長と称し、砲身の長さを示す値として用いる。例えば70口径(長)の75ミリメートル砲とは、口径が75ミリで、砲身長が75mm×70口径=5,250mm(5.25メートル)であることを表す。
 一般論では、同一口径の砲でも口径長が大きい砲のほうが砲身内を砲弾が通過する時間が長くなり、より長い間発射体を加速できる。そのため、その砲の撃つ弾の初速が上がり、徹甲弾は貫通力が増し、榴弾でも射距離を伸ばすことができる。しかし、砲は重く大きくなる。





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改訂履歴
なし

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