現状では法案の詳細は不明。下記説明図を見る限り、外患各罪として規定する犯罪行為にも「テロ等組織犯罪準備罪」が適用可能と思われます(外患各罪で起訴するには証拠が少ない連中に対して)。
政党各党の反応、報道各社の報道内容、社説を見ると、共産党(機関紙・しんぶん赤旗)と朝日新聞の反発が目立ちます。日弁連の反発も目立ちます。自分たちが標的になると恐れているのかもしれません。
※共謀罪(テロ等組織犯罪準備罪)法案の概要
共謀罪、要件変え新設案 「テロ等準備罪」で提案検討
朝日新聞デジタル、2016年8月26日05時00分
2005年提出の政府案と今回の政府案
(引用以上)
関連記事
・外患罪の法解釈その2、および、公訴時効に関する一考察 2016.8.28
…コメント欄、旧武士道 大和 天原 現 高天原大和心様、2016年8月29日 16:55 投稿分
…櫻井よしこ氏、2006年当時、共謀罪法案(2006年法案)に反対していたことについて
・時事リンク集、日本国内、憲法改正・共謀罪・テロ・難民・移民、2016年8月後半
…コメント欄、ひとりボッチ様、2016年8月18日 20:02 投稿分
…日弁連、共謀罪新設への反発が強いことについて
・保守団結するには「7割良ければそれで良し」(櫻井よしこ様、共謀罪の件) 2016.5.1
・余命、保守系ジャーナリスト関連記事抜粋、2016年5月
・【研究ノート】 共謀罪、2016.1以前、重要記事リンク
・テロ3法とその背景
…1.テロ法3点セットの効力
…2.テロ3法の背景
・テロ資産凍結法とその改正法の凄味
…1.テロ資産凍結法と口座凍結
…2.テロ資産凍結法を改正したら...その凄味
※2016.8.30、17:00追記
旧武士道 大和 天原 現 高天原 大和心 様
大学生なんですね。若くして政治に関心をお持ちというのは素晴らしいことだと思います。私が若かった頃は、あまり政治、政策に関心がありませんでした(近現代史には関心があったのですが)。
今回の櫻井氏の件で周りからいろいろ言われるでしょうが、気にせずに思うことをやってみてください(相手の立場を考えながら)。たとえ失敗しても、それが人生の肥やしになるでしょう。その経験は、今後、数年程度では役に立たないかもしれません。しかし、10年後、20年後、壮年と言われる年代になったとき、必ず役に立つことでしょう。大丈夫、失敗しても死にやしません。
余命ブログ、2016年7月22日記事「1076 寄付金メッセージ36」
武士道 大和 天原
(中略) すみれの会では遅きに失し、振り込む事が叶いませんでした。。。すみれの会に振り込んでいないのだから、今度こそ、日本再生大和会には2度振り込むべきだと思い、貧乏大学生ながら3000円と10000円、合わせて13000円と、精一杯に振り込ませて頂きました。
(追記以上)
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目次
1.余命ブログ
2.政党各党
自民党
公明党
民進党
社民党
生活の党
共産党
3.報道各社
産経ニュース
…刑事司法改革のこれまでの流れを解説する記事も引用
朝日新聞デジタル
毎日新聞(電子版)
読売オンライン
日本経済新聞 電子版
NHKニュースWEB
4.日弁連 (目次欄でのリンクのみ)
日弁連は共謀罪に反対します(共謀罪法案対策本部)
日本弁護士連合会ホームページ
※声明等へのリンク多数あり
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1.余命ブログ
余命ブログ、2016年8月28日記事「1145 告発委任状4」
(前略)
さて、9月10日発売の「余命本4外患誘致罪」は戦後初めての実戦本で、在日や反日勢力、とくに民進党(旧民主党+維新)の新旧元国会議員がリストアップされている。
12日に予定されている民主党大会を睨んで、共産党と提携しているうちにまとめて駆除というシナリオに、待ったなしの共謀罪が予定されていたが、どうやら名称を変えて提出されるようだ。
日本人の総反撃が始まっている。すでに外堀も内堀も埋められていて、残されている手段は武力衝突しかないと思うが、すでに完全に包囲されているからどうだろうか....。
以下、共産党が発狂している赤旗記事をコピペしておく。
実際の犯罪行為がなくても相談し合意しただけで犯罪とされる共謀罪について、政府は、名前を変えた新たな法改定案を策定したことが26日までに分かりました。2020年の東京五輪や「テロ対策」を口実としたもので、9月召集の臨時国会への提出を検討しているとみられます。国民の強い反対で過去に3回も廃案になった最悪の国民弾圧法を執拗(しつよう)に狙う姿勢に強い批判と懸念の声があがっています。
今回まとめられた政府案は、組織犯罪処罰法を改訂し、そのなかに盛り込まれた共謀罪の罪名に「テロ」を冠して「テロ等組織犯罪準備罪」と名前を変更。「テロ対策」が目的であることを強調しています。過去に廃案となった法案では、適用対象を「団体」としており、労働組合や市民団体に適用される恐れがあると批判されました。それを意識して今回は「組織的犯罪集団」が対象と変更しています。
また、「相づちを打っただけで犯罪になる」といった懸念を打ち消すため、犯罪の計画に資金の提供などの具体的な「準備行為」を行うことを犯罪の構成要件に加えました。しかし、「組織的犯罪集団」や「準備行為」といった言葉の定義は極めてあいまいです。捜査当局の解釈次第でいくらでも拡大され、市民への弾圧に悪用される恐れが十分にあります。
共謀罪が適用される罪は過去に廃案となった法案と同様で「法定刑が4年以上の懲役・禁錮の罪」です。その範囲は、道路交通法や公職選挙法なども含まれ600を超えるとみられます。
そもそも共謀罪は、犯罪の行為ではなく合意するだけで処罰するというもので、犯罪行為があって初めて罰する現行の刑法原則から大きく逸脱しています。共謀罪の捜査も日常的な会話やメールの内容から「合意」を判断することになります。そのため改悪され対象が広げられた盗聴法を根拠に通信傍受などの市民監視もさらに強まります。
ttp://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2016-08-27/2016082701_01_1.html
国から監視されている組織がなにを言ってもなあ....。まあ、余計なお世話だろうが外患罪が告発可能となっているので、これからの法律よりは、そちらの対応の方を考えた方がいいような気がするがな。 (後略)
(引用以上)
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2.政党各党
自民党
※党ホームページ、ニュース欄には共謀罪に関する記事なし。
公明党
※党ホームページ、ニュース欄(機関紙・公明新聞の記事)には共謀罪に関する記事なし。
民進党
※党ホームページ、ニュース欄には共謀罪に関する記事なし。
社民党
※党ホームページ、声明・談話欄には共謀罪に関する記事なし。
生活の党
※党ホームページ、活動・報告欄、お知らせ欄には共謀罪に関する記事なし
共産党
党ホームページ
ttp://www.jcp.or.jp/
党ホームページ >> 赤旗(党機関紙)・政治記事一覧
ttp://www.jcp.or.jp/akahata/web_keyword/key032/?tptb=032
主張/共謀罪法案/人権侵害の本質は変わらない (2016.8.30、12:00追記)
しんぶん赤旗、2016年8月30日(火)
ttp://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2016-08-30/2016083001_05_1.html
テロ対策口実の市民弾圧法/共謀罪 名前変えても本質変わらず (2016.8.30、12:00追記)
しんぶん赤旗、2016年8月28日(日)
ttp://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2016-08-28/2016082801_01_1.html
共謀罪 名称変え提出検討/テロを口実 法案策定/対象・要件 解釈次第で拡大
しんぶん赤旗、2016年8月27日(土)
ttp://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2016-08-27/2016082701_01_1.html
※上記の余命ブログ記事で引用
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3.報道各社
産経ニュース
「共謀罪」改正案 五輪への備えに必要な法整備
(引用以上)
共謀罪、「テロ準備罪」に名称変え臨時国会に提出検討 政府、東京五輪にらみ
【刑事司法改革】テロ対策、次の焦点「共謀罪」 国際社会の常識、名称変更も
産経ニュース、2016.5.29 09:40更新
主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)はテロの発生もなく無事に終わったが、国際的にテロは依然として脅威となっている。今国会で司法取引の導入や通信傍受の対象拡大などを柱とした刑事司法改革関連法が成立したが、これだけでは十分ではない。法務省幹部は「これでテロ対策に本腰を入れることができる」と話し、テロ対策の焦点は今後、長年の懸案となっている「共謀罪」創設に移る。(坂田満城、大泉晋之助)
「通すに決まっているじゃないか」。ある法務省幹部は、刑事司法改革関連法案の成立を危ぶむ周囲の声をこう打ち消した。今国会は伊勢志摩サミットや参院選を控え、審議時間の確保が容易でなかった。
そこに甘利明前経済再生担当相の政治とカネの問題や環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)をめぐる国会の一時空転が加わった。省内からは「審議時間が足らない。刑事局の自信の根拠が分からない」との声も聞こえてきたほどだった。
それだけに、同法成立でテロ対策への効果が期待されるが、同法だけでは不十分なことも確かだ。今後のテロ対策の焦点は重大犯罪を計画した段階で罰する共謀罪の創設に向かい、法務省は今後、法制化を目指すとみられる。パリやブリュッセルで相次いだテロや2020年東京五輪を控え、法整備は急務だからだ。
2000年に国連総会で採択された国際組織犯罪防止条約は昨年11月現在で186カ国・地域が締結。先進7カ国(G7)で未締結は日本だけだ。締結には共謀罪に相当する国内法の整備が必要とされている。
共謀罪の創設を盛り込んだ組織犯罪処罰法改正案は、平成15年3月と16年2月、17年10月に国会に提出されたが、当時野党だった民主党などの慎重論や、自民党内の混乱でいずれも廃案になった。議論の過程では「『上司を殴る』と同僚と居酒屋で話しただけで逮捕される」や、摘発対象となる「組織的な犯罪」の「組織」が「労働組合や一般企業も対象」といった誤った批判までみられた。
その後、民主党政権時代は法案は提出されず、安倍政権では厳しい議論が予想された安全保障法制の審議を優先。共謀罪については「国民の理解を得ていない。慎重に対応したい」(昨年11月、萩生田光一官房副長官)などとして提出が見送られてきた。
だが、テロ対策での国際協調の中で日本が果たすべき役割は大きく、東京五輪も4年後に控えている。ある法務省幹部は「早急に法制化させなければ、国際社会からの信用を失う」と話す。法務省は一部で拒否感のある「共謀罪」の呼称変更や構成要件の見直しなども含めて、法案の内容を慎重に詰めている。
(引用以上)
※刑事司法改革のこれまでの流れ (産経ニュースより引用)
【刑事司法改革】組織的な詐欺摘発、テロ防止に期待 捜査側は厳密な運用必要
産経ニュース、2016.5.20 11:09更新
厚生労働省文書偽造事件で村木厚子元局長が無罪判決を受け、大阪地検特捜部検事による証拠改竄が発覚してから6年。取り調べの一部録音・録画試行に遡(さかのぼ)ると10年が経過し、ようやく刑事司法改革関連法案が成立する見通しとなった。「可視化」義務付けと司法取引など捜査の武器がセットになったことで、冤罪(えんざい)防止や社会の安全確保に向けた新たな時代を迎える。
この間、現代犯罪の様態は一層複雑、巧妙化している。象徴的かつ身近なものとしては、“詐欺業界”を一変させたともいわれる振り込め詐欺などの特殊詐欺の台頭だろう。
特殊詐欺の平成27年の被害総額は476億円に上る。犯行は組織的で末端の摘発はトカゲの尻尾切りにすぎなかった。こうした市民生活を脅かす組織犯罪に、警察庁幹部が「通信傍受などで、解明困難だった組織の指示系統を把握できる可能性がある」と期待を寄せるのも当然だった。
昨今の社会状況の変化には「テロの脅威」ももちろん含まれる。昨秋のパリ同時多発テロを持ち出すまでもなく、司法取引や通信傍受は東京五輪を前にした日本でのテロ発生を未然に防ぐ武器ともなり得る。
およそ10年前、容疑者から供述を得にくくなるなどとして、多くの捜査関係者が可視化に懸念を示していたが、冤罪の発覚や先進各国の捜査手法の潮流の中で、導入は避けられない選択だった。ただ、この間の試行を通じ、裁判員裁判で説得力のある立証に寄与してきたことも事実だ。
岩城光英法相は19日の法務委員会で「(今後も)不断の検討をしながらよりよい制度に」と述べた。完成形ではない改革だからこそ、捜査側はこの新たな武器をより厳密、慎重に使うことが求められている。(坂田満城)
(引用以上)
【刑事司法改革】司法取引で議員逮捕! 捜査シミュレーション 密室の犯罪で有効
産経ニュース、2016.5.20 08:03更新
(引用以上)
刑事司法改革 可視化法案、今国会成立へ 司法取引で変わる捜査
産経ニュース、2016.5.20 07:52更新
捜査と裁判 主な変更点
(引用以上)
朝日新聞デジタル
※社説を除き、政治欄より引用。
信濃注:
社説では、構成要件に「準備行為」が加わったことを報じていない。また、新規の「テロ等組織犯罪準備罪」を過去の「共謀罪」と混同させている。イメージ操作と言わざるを得ない。
ちなみに、報道記事では「準備行為」が加わったことを報じている。
(以上)
社説 「共謀罪」法案 政権の手法が問われる
朝日新聞デジタル、2016年8月29日(月)付
※当日分のみ、登録してなくても全文が読めるようです。(社説欄トップ)
またぞろ、というべきか。
安倍内閣が、人々の強い反対でこれまでに3度廃案になった「共謀罪」法案を、「テロ等組織犯罪準備罪」法案に仕立てなおして、国会に提出することを検討しているという。
ついこの間おこなわれた参院選ではそのような方針はおくびにも出さず、選挙が終わるやいなや、市民の自由や権利を脅かしかねない政策を推し進める。特定秘密保護法や安全保障法の制定でもみせた、この政権のふるまいである。
いや、自民党は治安・テロ対策を選挙公約に掲げたうえで多くの支持を得ている。政府はそう反論するかもしれない。
しかしそこに書かれていたのは「国内の組織・法制のあり方について研究・検討を不断に進め、『世界一安全な国、日本』を実現します」という、著しく具体性を欠く一文だ。連立与党を組む公明党は、公約でこの問題にいっさい触れていない。
そんな状況で本当に法案を提出するつもりなのか。内容以前に、政権の体質そのものがあらためて問われよう。
実際に行動に移さなくても、何人かで犯罪をおこす合意をするだけで処罰する。それが共謀罪だ。マフィアなどの国際犯罪組織を取り締まる条約を結ぶために、日本にも創設することがかねて議論されてきた。
しかし小泉内閣が提出した法案には、▽共謀罪が適用される組織の範囲があいまいで、ふつうの労働団体や市民団体、企業の活動が制約されるおそれがある▽共謀だけで罪となる行為が600以上に及び、処罰の網が広くかかりすぎる▽犯罪が行われてはじめて刑罰を科すという刑法の大原則がゆらぐ――といった批判が寄せられた。
今回の案では、当時の国会審議や与野党協議の到達点を踏まえ、組織の定義などについて相応の修正がなされるようだ。
だが対象罪種は前のままで、引き続き600を超すという。数を絞り込む方向で積み重ねてきた、これまでの議論はどうなったのか。この間も捜査のいきすぎや不祥事は後を絶たず、そんな当局に新たな力を付与することに疑問をもつ人は少なくない。さらなる見直しが必要だ。
東京五輪をひかえ、テロ対策や国際協力の看板をかければ、多少の懸念があっても大方の理解は得られると、政権が踏んでいるのは容易に想像できる。
もちろんテロの抑止は社会の願いだ。だからこそ権力をもつ側はよくよく自制し、人権の擁護と治安というふたつの要請の均衡に意を砕かねばならない。
(引用以上)
共謀罪「法整備進める必要ある」 菅官房長官
朝日新聞デジタル、2016年8月26日13時16分
共謀罪、要件変え新設案 「テロ等準備罪」で提案検討
朝日新聞デジタル、2016年8月26日05時00分
安倍政権は、小泉政権が過去3回にわたって国会に提出し、廃案となった「共謀罪」について、適用の対象を絞り、構成要件を加えるなどした新たな法改正案をまとめた。2020年の東京五輪やテロ対策を前面に出す形で、罪名を「テロ等組織犯罪準備罪」に変える。9月に召集される臨時国会での提出を検討している。
共謀罪は、重大な犯罪を実際に実行に移す前に相談しただけで処罰するもので、小泉政権が03年、04年、05年の計3回、関連法案を国会に提出。捜査当局の拡大解釈で「市民団体や労働組合も処罰対象になる」といった野党や世論からの批判を浴び、いずれも廃案になった。
今回は、4年後に東京五輪・パラリンピックを控える中、世界で相次ぐテロ対策の一環として位置づけた。参院選で自民党が大勝した政治状況も踏まえ、提出を検討する。
今回の政府案では、組織的犯罪処罰法を改正し、「組織的犯罪集団に係る実行準備行為を伴う犯罪遂行の計画罪」(テロ等組織犯罪準備罪)を新設する。
過去の共謀罪法案では、適用対… (以降の閲覧は登録者限定)
2005年提出の政府案と今回の政府案
(引用以上)
毎日新聞(電子版)
※政治欄より引用、社説は
社説 テロ準備罪 本当に必要性はあるか (2016.8.30、12:00追記)
毎日新聞、2016年8月30日、東京朝刊
「テロ等組織犯罪準備罪」の新設を政府が検討している。国会で3度廃案になった「共謀罪」の内容を、成立要件を絞って盛り込むものだ。9月召集の臨時国会で、組織犯罪処罰法改正案を提出予定という。
共謀罪は、具体的な犯罪について2人以上が話し合って合意するだけで成立する犯罪だ。小泉政権時代の2003年から3年連続で関連法案が提出されたが、「一般市民が漠然と犯罪の実行を相談しただけで処罰されるのでは」との懸念が強く、いずれも廃案に追い込まれた。
20年の東京五輪・パラリンピックを前に、政府はテロ対策の一環と位置づけるが、立法の必要性について国会での徹底的な議論が必要だ。
テロをめぐる国際状況は、確かに小泉政権時代と一変した。過激派組織「イスラム国」によるテロが世界で頻発している。7月のバングラデシュでの人質テロ事件では日本人7人が犠牲になった。国内でのこうしたテロ防止は政府の最重要課題だ。
政府は昨年末に「国際テロ情報収集ユニット」を発足させ、テロ対策に取り組んでいる。共謀罪が、テロの芽をいち早く摘む重要手段になると考えたのだろう。とはいえ、10年以上再提出の動きがなかった法案である。リオデジャネイロ五輪の盛り上がりに便乗し、にわかに持ちだしてきたような唐突感は否めない。
00年に国連総会は、国際組織犯罪防止条約を採択した。条約は、国境を越える組織犯罪へ対処するため、重大な犯罪について共謀罪などを設けることを各国に求めた。ただし、共謀罪がその国の法体系になじまない場合があることが条約の起草段階で検討され、「各国が国内法の基本原則に従って(条約を)実施する」と明文化された。
日本も条約に署名し、03年に国会が承認した。しかし政府は、条約締結には共謀罪の新設が必要だとの立場で、いまだ締結に至っていない。
一方、日本の刑法では、一定の重大犯罪について、予備罪や準備罪などで、未遂より前の段階で処罰ができる規定が既にある。法律家の中には、テロに絡む犯罪でも既存の法の枠内で摘発ができ、条約締結は可能だとの意見がある。共謀罪の必要性は、改めて議論する際の重要な論点だ。
政府は今回、適用対象を絞り込む方針だ。また、合議に加え、犯罪の準備行為が行われることも要件に加えるとみられる。
だが、定義の仕方によっては、幅広い解釈が可能になる。廃案になった法案と同様、対象罪種は600を超えるとみられる。既遂の処罰を原則とする刑法の原則は大きく変わる。テロをめぐる環境変化を踏まえても副作用は大きい。
(引用以上)
共謀罪 菅官房長官「慎重に検討中」 新たな法整備に
毎日新聞、2016年8月26日 12時53分(最終更新 8月26日 13時27分)
共謀罪 名称をテロ等組織犯罪準備罪、要件変えて提出検討
毎日新聞、2016年8月26日 11時43分(最終更新 8月26日 13時09分)
政府、9月召集の臨時国会で
テロ組織やマフィアなどの犯罪集団による国際的な組織犯罪に対応するため、政府は、過去に廃案となった「共謀罪」の成立要件を絞り込んで「テロ等組織犯罪準備罪」を新設することを柱にした組織犯罪処罰法改正案をまとめた。9月に召集される臨時国会での提出を検討している。
共謀罪を巡っては、小泉政権時代の2003、04、05年の計3回、関連法案が提出されたが、「一般市民が漠然と犯罪の実行を相談しただけで処罰されるのではないか」といった懸念や批判の声が少なくなかった。当時の民主党など野党側も反発し、いずれも廃案に追い込まれた経緯がある。
今回の政府案は、組織犯罪処罰法を改正し「テロ等組織犯罪準備罪」を新設する。共謀罪を盛り込んだ過去の法案では「団体」としていた適用対象を「組織的犯罪集団」と明記し、「4年以上の懲役・禁錮の罪を実行することを目的とする団体」と限定した。「組織的犯罪集団」はテロ組織や暴力団、振り込め詐欺集団などを念頭に置いているとみられる。
また、政府案は(1)組織的犯罪集団としての活動(2)2人以上の具体的な計画(3)犯罪実行の準備行為−−などを犯罪の構成要件として検討。一般に共謀は「2人以上の人が特定の犯罪を行おうとする合意」を指すと解されるが、今回の「テロ等組織犯罪準備罪」は成立する要件がより厳しくなっている。
一方で、対象となる犯罪は「4年以上の懲役・禁錮に当たる犯罪」で、廃案となった過去の法案と変更はない。600程度の罪種が対象で、道路交通法や公職選挙法も含まれることから、範囲が今後の議論になりそうだ。罰則は、対象犯罪が「死刑、無期、10年を超える懲役・禁錮に当たる刑」は5年以下、「4年以上10年以下の懲役・禁錮に当たる刑」は2年以下の懲役・禁錮を科すとしている。
共謀罪が長く議論されてきた背景には、国際的な組織犯罪への対応強化がある。各国共通の処罰法の整備を目的とした「国際組織犯罪防止条約」が00年に国連総会で採択され、03年に発効した。日本は同年に国会で承認したが、条約の締結には共謀罪を含む国内法の整備が必要とされ、今も締結できていない。【鈴木一生】
(引用以上)
読売オンライン
※政治欄に関連記事なし。社説も未発表。
日本経済新聞 電子版
※速報欄 >> 政治欄 より引用。社説は未発表。
国際テロ対策に「共謀罪」 政府、新法案を検討
日本経済新聞 電子版、2016/8/27 0:31
政府は「共謀罪」創設を柱とする組織犯罪処罰法改正案を新たに国会に提出する検討に入った。テロ集団などの「犯罪組織」がテロや殺人など重大な犯罪を企てた時点で処罰できるようにする。同法案はかつて3回廃案になったが、適用対象や構成要件などを変更する。2020年東京五輪・パラリンピックを見据え、国際テロに備える狙い。世論を見極め、提出時期は慎重に判断する。
法案は小泉政権時に提出した改正案をもとに策定する…(以降の閲覧は登録者限定)
(引用以上)
「共謀罪」、名称・要件見直し国会再提出へ 犯罪資金の準備など追加
日本経済新聞 電子版、2016/8/26 14:03
政府が「共謀罪」創設を柱とする組織犯罪処罰法改正案について、構成要件と罪名を見直し、新たな法案として国会への再提出を検討していることが26日、分かった。共謀罪は小泉政権以降、世論の強い反発を受け、3回にわたって廃案になった経緯があり、与党などと慎重に検討する方針だ。
共謀罪は、殺人などの重大犯罪への「謀議」に関与しただけで処罰の対象となるとされ、刑法学者や野党の一部などが「市民活動や組合活動も処…(以降の閲覧は登録者限定)
(引用以上)
NHKニュースWEB、報道
※政治欄より引用。
「共謀罪」新設関連法案 提出時期など調整へ
NHKニュースWEB、2016年
テロなどの謀議に加わった場合に処罰の対象となる「共謀罪」を新設するための関連法案は、これまでに3回、国会に提出されましたが、「共謀罪の適用範囲があいまいだ」といった野党側の反発もあり、いずれも廃案になっています。
こうしたなか、法務省は、「4年後の東京オリンピックをにらんでテロ対策を充実させるためには法整備を進める必要がある」として、処罰の適用範囲を限定し構成要件を厳しくしたうえで罪名も見直し、できるだけ早く国会に提出したい考えです。
具体的には、適用範囲を、重大な犯罪の実行を目的とする「組織的犯罪集団」に限定し、構成要件に、犯罪の実行に必要な資金の確保などの「準備行為」を加えたうえで、罪名を、「共謀罪」から、「テロ等組織犯罪準備罪」という、テロ対策を強調する名称に変更する方針です。
これについて、与党内からは、「海外でテロが相次いでいるなかで、4年後の東京オリンピックに向けて国内でもテロ対策が課題になる」として、法案の提出に理解を示す意見がある一方、野党側の反発が予想されることを踏まえ、ほかの法案審議への影響などを懸念する声が出ています。
このため、今後、提出時期などをめぐって政府与党内で調整が行われる見通しです。
(引用以上)
官房長官 共謀罪で法整備必要も国会提出は慎重検討
NHKニュースWEB、2016年
菅官房長官は記者会見で、テロなどの計画の謀議に加わった場合に処罰の対象となる「共謀罪」を新設するための法整備について、国際組織犯罪防止条約の締結に向けて進める必要があるとする一方で、懸念が根強いことも踏まえて法案の国会への提出は慎重に検討する考えを示しました。
この中で、菅官房長官は、テロなどの計画の謀議に加わった場合に処罰の対象となる「共謀罪」を新設するための法整備について、「政府としては、国際組織犯罪防止条約を締結し、国際社会と協調して組織犯罪と戦うことは極めて重要だ。条約の締結に伴う法整備は進める必要がある」と述べました。
そのうえで、菅官房長官は「法案については、これまでの国会審議の場などで不安や懸念が示されているので、その在り方を慎重に検討している。まだ現段階で何らかの結論は得ておらず、国会に提出する時期などについては、現在のところ、全く何も決まっていない」と述べ、懸念が根強いことも踏まえて法案の国会への提出は慎重に検討する考えを示しました。
政府は、国際組織犯罪防止条約の批准に「共謀罪」の新設が必要なことから、平成15年以降、国会に関連法案を3回提出していますが、「共謀罪の適用範囲があいまいだ」といった野党側の反発もあり、いずれも廃案になっています。
(引用以上)
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改訂履歴
※2016.8.30、リンク追加(12:00)、「2.政党各党」 >> 「共産党」欄、しんぶん赤旗記事
※2016.8.30、引用文追加(12:00)、「3.報道各社」 >> 「毎日新聞(電子版)」、社説
※2016.8.30、リンク記載変更(01:20)、「2.政党各党」 >> 「共産党」欄、しんぶん赤旗記事
信濃太郎様
返信削除ありがとうございます。
わざわざ余命ブログ様内の自分の過去の投稿までお調べくださって恥ずかしい限りです…
信濃太郎様や余命ブログ様などの皆様、今を生きる先輩日本人の方々や、過去のご先祖様達の知恵、生き様、教えなどをこれから学び、まだ見ぬ我が子孫へと愛する我が国を連ねていけるよう、人として、誇るべき日本人として成長していきたいと思います。